六 地 蔵

六地蔵は、お釈迦様が亡くなられ、未来の仏さまである弥勒菩薩が出現するまでの無仏の時代に現れ、六道と呼ばれる六つの世界―地獄・餓鬼・畜生・阿修羅・人間・天上―で輪廻して苦しむ衆生を全て救ってくれる菩薩さまです。
 古来より、六体の地蔵に造られて礼拝の対象となってきました。しかし、この石仏のように、六面に一体ずつの地蔵菩薩を彫ったものもあります。

  お地蔵さんは、幼くして死んだ子供が、冥途にある賽の河原で石を積んで塔を造っていると、鬼がやってきてこれを崩し意地悪をすると、そこに地蔵菩薩が現れて子供を救うという伝説から、特に子供の守り本尊として広く信じられていますが、先に述べた様に、皆を救う菩薩なのです。

 お寺にお参りに来ましたら、静かに手を合わせてください。

明和6年(1769年)と刻まれています。
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