新西国第三十三番 寺町 薬師寺
よろづよの ねがいをここに おさめおく みづはこけより いづるたにぐみ
(西国三十三番 華厳寺御詠歌)
【宗旨】曹洞宗 宝沢山 薬師寺
【本尊】薬師如来 【御祭祀】千手観世音菩薩
【別当】尾花沢市上柳渡戸207
住職 渡辺隆良 рO237−28−2437
【由緒】
当寺は、大治五年(一一三〇年)天台宗薬師堂として誕生したのが始まりとされています。儀賀一郎左ェ門によって銀山の銀が発見されるよりも、さらに三二〇年も前のことです。文禄二年頃(一五九三年)は、各宗寺院および坊・庵等は百余ケ所あったというので、寺町と呼ばれていたと記録されています。天文五年(一五七七年)四月八日、六沢円照寺五世暗室関牛大和尚が、薬師堂を薬師寺とし曹洞宗としました。 本尊薬師如来は、鎌倉中期に作られ清涼寺式の立像で市指定文化財です。また釈迦三尊仏は、文政十年(一八二七年)に近郷近在の信者によって寄進されたもので、その記録には現在その家名を聞かれないものも多く、日本屈指の大銀山として栄えた頃がしのばれます。