新西国第十八番 名木沢 長泉寺
わがおもう こころのうちは むつのかど ただまろかれと いのるなりけり
(西国十八番 六角堂御詠歌)
【宗旨】曹洞宗 宝珠山 長泉寺
【御本尊】薬師如来 【御祭祀】聖観世音菩薩
【別当】尾花沢市名木沢104
住職 荻野覚生 рO237−25−2405
【由緒】
山形の母なる川・最上川を背にしたこの寺は、最上川との因縁が深い。
当寺開山となる安室存芸大和尚は、向川寺十五世住職の時、薬師如来が葉山からこの地に飛んできて寺を建て衆生を救うという夢を見て、この夢を追想し、寛永九年
(一六三二年)最上川を約二里下り、その川辺の葉山及黒滝向川寺を一目する景勝の地に、薬師如来を本尊として寺を建て長泉寺と名づけたという。この薬師如来は南北朝(一三三〇年頃)の作といわれ、二度の大火を乗り越えて人々の身と心の病を取り除いて来た。
また、大般若経六百巻は、ある時毒沢地区の川辺に浮かんでいたのを村民が拾い集めたが、何年経っても持ち主が現われないので当寺に納めたといわれ、水難事故の時、その大般若祈祷でたびたび遭難者が救われたという。