新西国第十番 正厳観音堂
よもすがら つきを みむろと わけゆけば うじのかわせに たつはしらなみ
(西国十番 三室戸寺御詠歌)
【御祭祀】千手観世音菩薩 【その他】三宝荒神
【別当】尾花沢市正厳519
後藤 治 рO237−22−1477
【由緒】
正厳地区は観音巡礼の大変盛んな所で、一年に何度も巡礼に行く人達がいるほどです。
当観音堂は百三十年程前既に参道に杉の古木並木があった事が分かっているので、かなり前から祀られていたと思われますが、現在の建物は天保元年(一八三〇年)の建立となっています。当時、凶作が続いたり悪い病いがはやったりしたので村中で相談して建てたと言われています。
このような事から以前は村中でお祀りしており、春祭りも観音様の縁日に行なわれていたと言われています。
毎月十七日の夜には皆で集まり御詠歌を上げる習わしは昭和十七年頃まで続き、御堂には座る所がない程参拝者があり、無盡等も行なわれて賑っていました。村中が観音様を中心に生活をし、観音様の御利益が全ての人々に行き渡っていた様子がしのばれます。