18.「 立春大吉 」



今年の立春は2月4日

曹洞宗では立春の日に「立春大吉」の紙札を貼ります。

この「立春大吉」の文字を見ますとそれぞれの文字が左右対称になっており、
縦書きにすれば総て左右対称になり、裏から見ても「立春大吉」と読めます。

立春は節分の次の日、二十四節気のひとつで、節分の翌日です。
鬼が家の中に入ってきた。玄関に立春大吉の札の貼ってある家に入ってから、
ふと振り返ると、同じように立春大吉と書いてある(裏から見えた)ので、
ここにはまだ入っていなかったと、逆戻りして出て行ってしまうとか。
ちょっと滑稽な話ですが・・・。
この札を貼っていると一年間を平穏無事に過ごせると言われています。

大寒から立春までは一年のうちで一番寒い期間です。
寒の季節が過ぎて、立春から徐々に寒さが緩み始め、徐々に春向かっていくのです。
季節感としては冬本番なわけで、雪国の当地方では、「春」の文字はまったくそぐわないわけですが、
立春から立夏までを「春」とする季節感は、西洋にはない東洋的な考え方なのでしょう。
春に向かう季節(初春の季節)としての「立春」という節目になるわけです。

立春は「雑節」の起算日です。「土用」などもこの日から数えます。
88日目が「八十八夜」  210日目が「二百十日」

 何かしらやわらかい感覚で季節を感じ取れます。

副住職 合掌

inserted by FC2 system