9.「 いのちのバトン 」


自分の番 命のバトン

皆さんに親しまれている相田みつをさんの作品の中で、
自分の番 命のバトン
この作品が私は好きです。

自分の番 いのちのバトン
父と母で二人
父と母の両親で四人
そのまた両親で八人
こうしてかぞえてゆくと
十代前で 千二十四人
二十代前では・・・・?
なんと百万人を越すんです
過去無量の
いのちのバトンを受けついで
いまここに
自分の番を生きている
それが
あなたのいのちです
それがわたしの
いのちです

今の自分は、連綿と続くご先祖の方々があって、はじめてこの世に生を受けることができた。
百万人の内の一人が、子供の頃に病気や戦で亡くなっていたら、
あるいは子供が授かっていなければ、
今の自分はいなかった。
自分が今の世にいることの不思議さ、有り難さ、
先祖に感謝をせずにはいられない。

そして、私も先祖となる。
私は三人の息子がいる。
先祖からいただいた大切ないのちを
粗末にすることなく、意義ある生き方をしていかなければならない。
その生き方を、バトンとして子孫に渡していく役目を現代の私たちは担っている。
ゴールのないバトンリレー。
中継者として、しっかりと渡していこう。

7月30日から8月24日まで、山形美術館で書家・詩人 相田みつを展」が開かれている。
是非、見に行きたいのだが、いまだに行けないでいる・・・。


相田みつを (あいだみつを)

大正13(1924)年−平成3年(1991年) 享年67歳
栃木県足利市家富町に生まれる

書一筋に生き、また短歌に親しみながらデザイナー、エッセイストとしても活躍。
人間のいのちをテーマとし、1984年に出版された『にんげんだもの』は、人間関係が希薄化し、
様々な問題を抱える現代社会に生きる人々の内面を鋭く突いたものとして高い評価を得た。
気取らない、ごく自然な人間味、慈愛を込めた「書」と「ことば」に、生きる勇気をあたえられる。

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