8.「 節 分 」


春分の前の日

今年は、2月4日が「立春」ですね。
ですから、立春の前の日である節分は、今年は2月3日になります。
立春は2月3〜5日と、不定期ですが、
2020年までは、立春は4日に固定なっているそうです。

さて、本来、節分というのは、立春、立夏、立秋、立冬の前日のことをいうのですが、
特に、立春が一年の初めと考えられることから、春の節分が最も重視されて、
「節分」と言えば、一般的には春の節分を指すものとなっています。
これは、立春を元旦と考えれば、節分は大晦日に相当するわけで、
そのため、前年の邪気や災難を全て祓うためと、新しい年の幸福を願ったことから、
節分と追儺(ついな)の行事が生まれたと言われています。
その代表的な行事が「豆まき」なのです。

豆まき

豆まきは、年男(数え年12歳、24歳、36歳と、その年の干支の生まれの男性)
あるいは、一家の主が、「福は内、鬼は外」と言いながら、炒った大豆を撒くのです。
また、柊(ひいらぎ)の枝に、鰯の頭をさし、家の入り口に刺して、
鬼が入らないようにと念じたのです。
豆まきに使った豆は、みんな自分の年の数だけ食べると、
これから1年間は病気にならないと言われています。
また、妊婦のいる家庭では、この豆を安産のお守りにする地方もあるようです。
節分の行事は、もともとは中国の行事で、
日本では宮中の行事から一般の家庭に普及したものとされています。
最近は、大きな神社仏閣で、芸能人やスポーツ選手などを招いて
豆まきをしているニュースを見かけます。

東照寺の「となえごと」

もちろん、東照寺でも毎年欠かさずおこなっています。
本堂で、ご祈祷の後、本堂からはじまり、
伽藍すべての部屋の窓を開け豆を撒き、山門で終了するのです。
ここ10年以上は副住職と息子3人で、
一斉に声高らかに「となえごと」を威勢よく唱和していきます。

その「となえごと」とは、
「福は内 福は内、
鬼は外 鬼は外、
天打ち 地打ち 四方打ち 十方打ち、
鬼の目ン玉ぶっつぶせー」

と大声で唱えるのです。

昨年は、長男が高校生で下宿しているため、次男と三男と3人でしたが
今年は次男も下宿生となり、三男と二人だけとなってしまいました。

しかし、東照寺の興隆をはじめ、
今、イラク、北朝鮮、そしてアメリカといった、
世界が注目している国際問題がありますが、
「戦争」という「鬼」がおこらないように、世界平和を祈りつつ、
威勢よく「福は内 福は内、
鬼は外 鬼は外、
天打ち 地打ち 四方打ち 十方打ち、
鬼の目ン玉ぶっつぶせー」と唱えたいと思います。

みなさんのご家庭でも、伝統行事を守るという意味だけでなく、
「ご家庭の幸せを祈る」そんな行事を家族一緒に素直な気持ちでやってみませんか。
ひとつの話題から、ご家庭に「福」がやって来そうですよ。

inserted by FC2 system